型抜きやデコレーションの作業も楽しいので、親子で楽しむ人も多いのではないでしょうか。
でも、クッキー作りで困るのが、冷蔵庫から出したばかりのバターが固くて混ざらないこと。
固いバターは電子レンジの200Wや解凍モードで5秒ずつ加熱すれば、すぐにクリーム状にできます。
ただし、加熱しすぎて溶かしバター(液体)にしてしまうと、クッキーが固くなる原因になるので注意が必要です。
この記事では、固いバターを今すぐ柔らかくする方法と、失敗しないためのポイントを詳しく解説します。
バターが固い!今すぐクリーム状にする方法

固いバターをクリーム状にするのって結構重労働なんですよね^^;
時間がないときにすぐ柔らかくする方法を紹介します。
電子レンジを使う場合:5秒ずつ加熱して確認
一番手っ取り早いのが電子レンジです。
ただし、500Wや600Wで加熱すると一瞬で溶けてしまうので、基本は200Wか解凍モードを使ってください。
- バターを耐熱容器に入れる
- 200Wで5秒加熱
- 指で押してみて、まだ固いようならさらに5秒
- これを繰り返す
電子レンジで温める場合は、まだちょっと固いかな?くらいで止めておくのがポイントです。
バターは混ぜていくうちにやわらかくなっていくので、少し固めでも大丈夫です。
200Wがない電子レンジの場合は、解凍モードを使うか、短時間(3秒程度)で止めて様子を見ながら加熱してください。
時間があるなら室温に戻す方法が確実
時間に余裕があるなら、バターを室温に戻すのが一番確実な方法です。
夏場なら30分〜1時間、冬場なら2時間ほど冷蔵庫から出して置いておきます。
早く柔らかくしたい場合は、バターを薄くスライスしてから室温に置くと時短になります。
表面積が増えるので、普通に置くよりも早く柔らかくなります。
湯煎やレンジで一気に溶かそうとすると、あっという間に溶かしバターになってしまうので注意してください。
ボウルを温める裏技:湯煎の応用
バター自体ではなく、ボウルを温める方法もあります。
じわっと温まるので、レンジより「溶けすぎ」になりにくいのがいいところです。
- ボウルに50〜60度くらいのお湯を入れて温める
- お湯を捨ててボウルの水気を拭く
- そのボウルにバターを入れて混ぜる
ボウルの余熱でバターが少しずつ柔らかくなります。
直接加熱するよりも失敗しにくい方法です。
クリーム状(ポマード状)とは?なぜ必要?

レシピによく出てくるクリーム状(ポマード状)って、具体的にどんな状態なのでしょうか。
マヨネーズくらいの柔らかさが正解
クリーム状とは、指で押したときにスッと入るくらいの柔らかさです。
マヨネーズやポマード(整髪料)のような質感をイメージしてください。
固形のままではなく、でも液体でもない、ちょうど中間の状態です。
ゴムベラで混ぜたときに、なめらかにすっと混ざるくらいが目安です。
固すぎると混ざりにくく、柔らかすぎると溶けてしまうので、この中間の状態を目指します。
サクサク食感を生み出すための大事な工程
クッキーを作るときにバターをクリーム状にする理由は、サクサクとした食感を生み出すためです。
クッキーの材料には薄力粉が使われていて、薄力粉にはグルテンというたんぱく質が含まれています。
グルテンは水分と結びつくと粘りが出て、生地が固くなります。
パン作りで生地をよく練るのは、このグルテンを形成して弾力を出すためです。
でも、クッキーの魅力はサクサクとした食感ですよね。
クリーム状のバターには、生地中にまんべんなく散らばる性質があり、これがグルテンの形成を抑えてくれます。
その結果、クッキーがサクサクとした食感になるんです。
このバターの性質を「ショートニング性」といいます。
ショートニング性を活かしたお菓子は、クッキーの他にタルト生地などがあります。
バターの状態による失敗例
バターの状態が適切でないと、どんな失敗が起こるのでしょうか。
状態別に見ていきます。
固いまま混ぜた場合:粉っぽくボソボソに

バターが固いままだと、他の材料とうまく混ざりません。
特に卵と混ぜるときに分離しやすく、生地がまとまりにくくなります。
ただし、冷えた固まりのままのバターでも、フードプロセッサーを使えばサクサクのクッキーが作れます。
固形のバターにもショートニング性があるからです。
- 薄力粉と砂糖をフードプロセッサーに入れて10秒ほど回す
- 冷えたバターを2cm角にカットして入れ、粉類と混ざるまで回す
- 卵を入れて、ぽろぽろとした状態になるまで回す
フードプロセッサーがあれば、バターを室温に戻す手間もないのでおすすめです。
溶かしバターで作った場合:カチカチに固いクッキーに

私もつい横着して溶かしバターでクッキーを作ることが多いのですが、仕上がりが本当に固いんですよね^^;
手作りクッキーはこんなもんかな…と思っていましたが、手抜きをすることで固くなる理由に当てはまっていました。
溶かしバター(液体になったバター)は、ショートニング性が発揮されにくくなります。
そのため、以下のような問題が起こります。
- 卵と混ぜるときに分離しやすくなる
- 生地がまとまりにくくなる
- 焼きあがったときにサクサク感が少なく、おせんべいのように固い食感になる
溶かしバターでもクッキーは作れますが、食感が固くなってしまいます。
溶かしバターは、マドレーヌやフィナンシェなど生地をしっとりさせたいお菓子に使うのがおすすめです。
溶かしすぎた場合の対処法

レンジで加熱しすぎて、バターが溶けてしまった…そんなときはどうすればいいのでしょうか。
氷水で冷やしながら混ぜれば復活する
少し溶けてしまった程度なら、氷水で冷やしながら混ぜることで復活できます。
手の熱でも溶けやすいので、ここはサッと立て直すのがコツです。
- ボウルより一回り大きいボウルに氷水を入れる
- バターの入ったボウルを氷水に当てる
- 冷やしながらゴムベラで混ぜる
少しずつクリーム状に戻ってきます。
ただし、完全に液体になってしまった場合は、元に戻すのは難しいです。
溶かしバターでもOKなレシピに変更する
完全に溶けてしまった場合は、いっそのこと溶かしバターを使うレシピに変更してしまうのも手です。
- マドレーヌ
- フィナンシェ
- パウンドケーキ(一部レシピ)
- アイスボックスクッキー(固めの生地)
これらは溶かしバターを使っても問題ないお菓子です。
失敗を別のお菓子に変えてしまうのもありですね。
バターの混ぜ方でも仕上がりが変わる
適切な柔らかさのバターを使う場合、混ぜ方によっても生地の仕上がりが変わります。
バターは「やわらかくしすぎ」でも性質が変わるので、レンジは本当にちょっとずつが安心です。参考:cotta バターをクリーム状にする理由
- 空気を含ませるようにバターを混ぜる:ふんわりとした軽い食感になる
- 空気が入らないようにすり混ぜる:サクサクとした食感になる(クッキーの場合はこちら)
クッキーを作る場合は、空気を入れすぎないように混ぜるのがポイントです。
クッキーに溶かしバターを使ったら失敗した話【原因と対策を正直に解説】
お菓子作りって、ちょっとした判断ミスで全然違う結果になることがありますよね。レシピ通りにやっているつもりでも、「これくらいいいか」という甘い考えが命取りになる。
先日まさにそれをやらかしました。クッキーを作ろうとして、バターを室温に戻すのが面倒で溶かしバターを使ったんです。結果は見事に失敗。ぺたんこで、べたっとした、自分でも食べたくないクッキーができあがりました。
同じ失敗をする人が一人でも減ればと思って、正直に書いておきます。
そもそもなぜ溶かしバターを使おうと思ったのか
「室温に戻す」という作業が地味にストレスだった
クッキーのレシピには必ずといっていいほど「バターは室温に戻しておく」と書いてあります。夏ならまだしも、冬は冷蔵庫から出してもなかなか柔らかくならない。30分待って触ってみてもまだ硬い、1時間経ってもまだ硬い。
その日は特に急いでいて、「レンジで溶かせばいいんじゃないか」と思いました。ネットで「溶かしバターでもクッキー作れる」という記事を見かけたこともあって、正直なめてかかっていました。
後から知った、溶かしバターと室温バターの違い
失敗してから調べてわかったのですが、この2つは用途がまったく違います。
- 室温バター:泡立て器で混ぜると空気を含んでふんわりとしたクリーム状になる。サクサク食感のクッキーにはこれが必要
- 溶かしバター:液体なので空気が入らない。ガトーショコラやフィナンシェのようなしっとり系のお菓子向き
要するに、「クッキーに使えないわけではないけど、仕上がりが全然別物になる」ということです。これを事前に知っていれば、あんな失敗はしなかったと思います。
実際に何が起きたか
まず生地がゆるすぎて、どうにもならなかった
溶かしバターを粉と混ぜた瞬間、嫌な予感がしました。生地がまとまらなくて、なんとなくドロッとした状態になっています。普通のクッキー生地なら手で丸めたり型で抜いたりできる硬さになるはずなのに、触るとすぐ崩れる。
とりあえず冷蔵庫で1時間冷やしてみましたが、それでもやわらかさは改善されませんでした。成形しながら「これは焼いたらどうなるんだろう」と不安になっていました。
オーブンの中で横に広がっていった
焼き始めて10分くらいで天板を覗いたら、クッキーが横にどんどん広がっていました。隣同士がくっついて、最終的には天板の半分が一枚の大きな塊みたいになっていました。あれはちょっと笑えない光景でした。
食べてみたら、クッキーじゃなかった
焼き上がりを一口食べたとき、「あ、これクッキーじゃないな」と思いました。悪くはないんです。でも噛んだときにサクッとした感触がまったくなくて、ぐにゅっとした、しっとりした食感。目指していたものとは完全に別物でした。
なぜこうなったのか
クリーミングができていなかった
サクサクのクッキーを作るには、バターに空気を含ませる「クリーミング」という工程が必要です。室温に戻した柔らかいバターをしっかり混ぜることで、空気が入ってふわっとした状態になります。
液体になった溶かしバターでは、この工程がそもそもできません。空気が入らないので、焼き上がりが重くなる、しっとりするのは当然の結果でした。
生地全体がゆるくなってしまった
溶かしバターを使うと、粉と混ぜたときにグルテンが出やすくなります。さらに液体のバターが生地全体をゆるくするので、焼いたときに横に広がりやすくなります。冷蔵庫で冷やしても、溶けてしまったバターは元には戻らないので、結局どうにもならないんです。
次回からどうするか
やっぱり室温に戻すしかない
結論から言うと、面倒でもこれが一番確実です。冬場は前の日の夜に冷蔵庫から出しておくのが一番楽だと気づきました。当日に急いで室温に戻そうとするから失敗するんですよね。
どうしても急ぐときは、レンジで少しずつ
完全に溶かさないことが条件ですが、電子レンジで10秒ずつ様子を見ながら温めるという方法もあります。指でスッと押せるくらいの柔らかさになればOK。溶けてしまったらもうアウトなので、ここだけは慎重にやる必要があります。
溶かしバターを使うなら、レシピから変える
溶かしバターを使いたいなら、最初からそれ前提のレシピを選ぶべきです。アメリカンクッキーやブラウニー風のレシピには溶かしバターを使うものも多く、しっとり系の仕上がりを最初から想定して作られています。素材を変えるより、レシピごと変えた方が絶対に早いです。
まとめ
| バターの状態 | 向いているお菓子 | 仕上がりの食感 |
|---|---|---|
| 室温(クリーム状) | サクサククッキー、スポンジ | 軽い・サクサク |
| 溶かしバター | フィナンシェ、ガトーショコラ | しっとり・重め |
| 冷たいまま | パイ生地、スコーン | ざっくり・層になる |
バターの状態って、正直なめていました。材料が全部同じでも、バターの温度と状態だけで仕上がりがまるで変わる。「面倒くさい」という理由で工程を省いた結果、結局もう一度作り直すはめになって、余計に時間がかかりました。
お菓子作りに近道はないというのが、今回身をもって学んだことです。